人事制度の構築と導入は、単に給与や賞与などの処遇に結び付けるためのものではありません。
従業員が目標意識を高くもって働くことができる人事制度の導入は、従業員の成長につながり、また、モチベーションの高い優秀な人材を育成し、会社の成長と利益につながります。
また、従業員の個々の適性を的確に把握し、キャリアや服務態度などの情報を蓄積しておくことは、急な退職や担当変更のリスクヘッジにもつながります。
岩城労務管理事務所では、人事制度の構築、導入から、運用、見直しまでトータルでサポート致します。

二つの人事制度

1. キャリアパス制度

どのようなキャリアを歩むかは入社した従業員なら誰しも一度は考えることではないでしょうか。終身雇用が一般的だった時代から、キャリアアップのために転職することが当たり前となった昨今では、個々が選択する道も多様化し、中長期でのキャリア像が描きにくくなりました。そこで企業の人材育成制度であるキャリアパス制度の導入をおすすめ致します。
キャリアパス制度は、提示されたキャリアパスを見ることで、どのような仕事をどれくらいの期間担当し、どの程度の習熟レベルに達すればどう昇進できるのかを明確にしたものです。自分のスキルと経験をどのように活かすことができて、その先にはどのようなチャンスを得る機会があるのか、キャリアパスはキャリアアップのために必要となる社内基準や条件を明確化することで、従業員が将来の目標に向けて意欲的に取組むことを可能とした制度です。
充実したキャリアパス制度を持ち、従業員のキャリアを知ることは、従業員にとっても企業にとっても非常に有益なことといえます。

2. 人事評価制度

人事制度の導入は、賃金や賞与へ反映する上で重要なものですが、それ以外にも仕事の達成感、役割への使命感、自己の成長、家族や社会(会社)から承認・評価してもらう承認欲求の達成などモチベーションアップにつながるさまざまな要因があります。
そこで人事評価制度を構築していく上では、まずは目的を明確にしなければなりません。
せっかく構築した人事評価制度も、目的と内容が社員に正しく理解されていなければ不満の対象となりかねません。会社の経営方針や経営理念を貫くために社員にどのような行動を望むのか、社員の何を評価するのかを明確にする必要があり、その目的が評価する側、される側の社員にきちんと伝わっているのかどうかということが重要です。
また評価する側、評価される側双方に人事評価が有益であるという実感がないと納得感は得られず、形骸化してしまう恐れもあります。業態や業種、規模などによっては、具体的な行動をもとに評価するコンピテンシー制度や、各プロセスの達成度合いを量る目標管理制度の導入を検討する必要があります。
人事評価制度を導入して、情報を蓄積し、賃金や賞与に反映するだけではなく、人事評価後の面談などによるフィードバックや、目標設定の方向性相談、日常の不平不満、困りごとをざっくばらんに話すきっかけのコミュニケーションツールとしての活用も期待できます。
また導入した人事制度は定期的に見直すことをお勧めします。
「現行の人事制度は実態と合っているか」「人事制度が適切に実施されているか」など、点検項目は多岐にわたり、表面上の問題は起こっていないように見えても、定期的に制度の運用状況を総括してみる必要があります。
働き方の多様化とともに社員一人ひとりに合った目標を明確に掲げ、人事評価制度も多様化していくことが想定されます。人事制度の見直しに伴い、成果報酬制度や多面評価制度など、様々な工夫を凝らした人事制度を導入する企業が増加してきています。
正規か非正規かという雇用形態にかかわらない均等・均衡待遇を確保する同一労働同一賃金の実現が重要な課題となっています。政府は派遣社員・契約社員の不本意非正規の割合を現状から半減させるという方針を示し、平成30年4月には有期労働契約に対する無期労働契約ルールが発動されます。
非正規労働者とは、正規労働者(正社員)以外の雇用形態、つまりパートタイム労働者やアルバイト、契約社員や嘱託社員、派遣労働者などを指しますが、人件費の抑制などによる企業側の要因だけでなく、育児休業、介護休業をはじめとする家庭生活、地域生活、自己啓発など仕事以外の様々な活動の充実など、働く人それぞれがワーク・ライフ・バランスを重視した雇用形態にとらわれない働き方を選択する時代となりました。
このような雇用ルールが変更される事実を念頭に置いた上で不合理な待遇差の解消に向け、賃金のみならず、福利厚生、キャリア形成・能力開発などを含めた人事労務管理を行う必要があります。
特に、
  1. 特定事項(昇給、賞与、退職金等の有無)について文書による明示義務
  2. 待遇内容に関する説明
  3. 待遇決定時の考慮事項の説明
を行わなければなりません。加えて、正規労働者との待遇差についての説明義務があります。

有期契約労働者の無期転換ルール

平成24年8月に成立した「改正労働契約法」が平成25年4月1日より施行される新しい雇用に関するルールとして導入されます。
有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合は、有期契約労働者(パートタイマーやアルバイト、など名称に関係なく雇用期間を定められた労働者を言います)の申し込みにより、期間の定めのない労働契約、すなわち無期労働契約に転換されることになりました。
これは、契約の締結または更新が平成25年4月1日から5年を経過した平成30年4月1日を始期とする契約で無期転換の権利が発生することになります。
このルールによる労働者にとってのメリットとしては、安心して働き、キャリア形成を図ることができ、雇止めなど無用な心配から解放されるといった点にあります。企業にとっては、中長期的な人事戦略が立てやすくなります。また、多様な人材の労働意欲と能力向上を高めるとともに、良質の労働力の確保が出来やすくなります。労使双方にとってそのメリットは計り知れないものがあります。
中長期的視点に立つと、有期社員と無期契約労働者が同じ労働条件で働くことになるので、雇用形態、労働条件も含めて事前に準備することが肝要です。無期転換労働者用の就業規則、賃金規程等をどうするのか、加えて正社員用の就業規則の見直しも検討しなければなりません。人事関係書類の準備も着手しなければなりません。
岩城労務管理事務所では、人事制度の導入と合わせてトータルサービスを行っています。

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