● 2010年7月号
会社が合併する際には、1つの会社が存続し他方の会社が消滅する吸収合併と、すべての会社が消滅し、同時に新会社を設立する新設合併があります。会社法により存続会社や新設会社は消滅会社の権利義務をすべて包括的に継承しますので、各社の就業規則等の労働条件も当然に継承されることとなります。
ここで問題となるのが、新体制発足時に複数の就業規則が存在してしまうことです。就業時間帯・休憩時間・休日休暇、給与水準や給与体系等の労働条件に関し、同じ会社の中で、それぞれの就業規則が個別に適用されますので、労務管理上も非常に煩雑になり、また、労使間トラブルの原因となってしまうこともあります。
合併前に、ある程度の規則変更ができていることが望ましいのですが、現実的には後回しとなることが多いようです。
たとえば、所定労働時間が「1日7時間」・「1日8時間」、フレックスタイム制を「採用している」・「採用していない」、という会社が合併した場合、合併後の所定労働時間はどのように決めればよいのでしょうか?所定労働時間は、最初に検討しなければならない問題となります。
存続会社の所定労働時間を適用する、消滅会社の所定労働時間を適用する、どちらでもなく、新たに所定労働時間を適用するなど決め方はいろいろありますが、決め方に法的な規制はなく、「1日7時間」にすることも「1日8時間」にすることもフレックスタイム制を採用することもできます。ただし、労働時間が長くなる、あるいはフレックスタイム制が廃止される場合など、不利益変更となる場合については代替措置をどうするのか、個々の社員から理解が得られるのかどうか、この問題を解決しなければなりません。| ...次のページへ続く... |





